JR東海と鉄道総合技術研究所は、山梨にあるリニア実験線に新型車両を投入すると発表した。左図がその新型車両の外観図だ。
 これでもかというくらいの流線形。流線形もここまでくるとあまりかっこよくない。ここまでしないと目標スピードが達成出来ないのか?
 心配は無用だ。この車両は従来車両(いちばん上の写真)を営業線用車両へと発展させるための試験用車両で、営業用プロトタイプではないのだ。従来車両の試験結果を反映しつつ、空力特性や乗り心地などを多角的に把握することが目的なのだ。可能な限り先頭部を伸ばしたそうだ。実際この形状で営業したら、先頭車両にはほとんど乗客が乗れず、不経済極まりないのだ。

 

 その他変更点としては、車両下部が従来の円形から台車(超電導磁石)部の形状に合わせて多角形化される。これで空力特性や乗り心地の改善をはかるそうだ。

 


 この新型車両は2両が製造され、走行試験時は従来車両と編成を組む。上図の色付き部が新型車両である。
 図のような流線形車両のため、先頭車両の運転席は先頭部分から約20メートル後方に位置し、乗車定員はわずか16名しか乗れない。
 徐々に完成に近付きつつあるリニア。実現が待ち遠しい。