平成12年2月11日〜13日まで、神戸から三重県の赤目温泉までトヨタプリウスでドライブをしました。プリウスといえば、伊達公子が宣伝しているエコロジーカーであり、世界初の量産ハイブリッドカーである。価格も大衆車に近い215万円となっており、当初は採算が取れないのではといううわさも立ったが、いまではどうだろうか。
 今回、神戸〜赤目温泉の約350kmを走行し、トヨタハイブリッドシステムを体験してきた。


 プリウスというクルマは、通常のクルマと少し異なる。
 通常のクルマはエンジンのみの動力で動くが、プリウスの場合はエンジンに加えて電気モーターの動力の両方で動かしている。このように、エンジンと電気モーターのように2種類の動力源を組み合わせて使用するシステムを「ハイブリッドシステム」という。
 ハイブリッドシステムには2種類あり、エンジンで発電機を回して発電し、発電した電気でモーターを駆動する《シリーズハイブリッドシステムと、エンジンとモーターの2つの動力を使い分けて駆動する《パラレルハイブリッドシステムがある。
 プリウスに搭載しているトヨタハイブリッドシステム(THSは、この2つのシステムのいいとこどりした高効率なシステムだ。これにより、既存ガソリン車と較べて燃費は2倍、炭酸ガスは半分、有害排出ガスは規制値の10分の1にまで向上している。
 ガソリンエンジンでは効率の悪い低速域や停止時では電気モーターのみの動力で駆動し、全開加速時など、パワーの欲しいところではエンジンとモーターの両方の動力を使用するという、状況に応じて動力源を最適に組み合わせて走行する画期的なシステムだ。
 減速時や制動時(エンジンブレーキ使用時やブレーキ作動時)には回生発電を行い、バッテリーに充電する仕組みも備えている。
 まさに、少しのエネルギーも無駄にせず回収する優れものなのだ!


 では、プリウスを運転した感想を書くとしよう。
 まず、キーを回してエンジンをかける。しかし、通常のクルマならセルモーターが回るが、プリウスはセルモーターが無いような感じだ。音も無くいつのまにかエンジンが静かに回りだす。
 しばらくすると、エンジンが停止する。しかし、これはエンストではない。これで正常なのだ。セレクトレバーを[D]に入れてブレーキを離す。電気モーターのみの駆動で動き出す。オートマチック特有のクリープ現象(ブレーキを離すとアクセルを踏まなくてもゆっくり動き出す)があったのには驚いた。
 通常、エンジンはアクセルを踏んでいなくてもアイドリングで常に回っているため、クリープ現象は起こるのだ。しかし、電気モーターだとこの現象は起こらないのが普通であるが、わざわざそういう仕様にしているところが芸が細かい。確かに微妙な位置に駐車するときなどにはクリープ現象は便利である。
 発進!初めは電気モーターだけで走り出す。電車のようなモーター音がかすかにする程度で、かなり静かな発進だ。ある程度スピードが出だすとエンジンがかかる。
 この、エンジン駆動に変わる瞬間は予想以上になめらかだ。ステレオの音をかなり小さくしないと分からない程度だ。
 しかし、加速は遅い。高速道路での合流はかなり勇気がいる。ゼロ発進はまずまずの加速を見せるが、走行中からの加速はいまいちだ。高速道路での追い越しは要注意だ。
 停止時にはエンジンが停止する。ステレオをかけていると違和感は無いが、ステレオをオフの状態だと停止と同時に車内は無音となり、かなり違和感を感じる。シ〜ンとなるのだ。
 走行状態からブレーキをかけて停止する時、少し違和感を感じた。このプリウスは回生ブレーキを採用しており、ブレーキをかけると同時に発電機を回し、電気を貯金する仕組みなのだ。慣れないと停止する瞬間がぎこちない停車をしてしまう。
 プリウスの意外な弱点を発見した。プリウスには、軽量化の観点からバックギアはなくしている。つまり、バックは電気モーターのみで駆動する仕組みだ。そのため、急な上り坂をバックで登ろうとしても登れないのだ。急な坂のある駐車場では、頭から突っ込むと脱出不能となる恐れがあるので、要注意だ!
 プリウスは、高度な技術を結集したクルマであるが、運転にはさほどテクニックはいらない。運転の苦手な人でも通常のクルマと同じ要領で運転が出来る。
 今後は、価格と走行性能を向上させれば、さらに万人受けするであろう。


大阪空港
 ここは、大阪空港のそばにある飛行機の着陸が間近に見られるところだ。この日は航空ファンや家族連れ、カップルなどが大勢いた。飛行機のジェットエンジンの爆音がかなりの迫力だ!この写真はジェットエンジンが2基であるが、4基のB747(ボーイング747)型機が来たときは感動物である。
 関西新空港が出来てからは便数が減り、この日は1時間で3機しか来なかった。前は5分おきくらいに来たものであるが・・・

 

六甲山十国展望台からの夜景
 
これが、日本3大夜景の一つ、六甲山からの夜景だ。大阪市外方面を臨んでいる。右側の暗いところが大阪湾だ。
 この日は、ややもやがあり、遠くの方までは見えない状態だった。
 この日はタヌキが出没し、みんなの目を引いていた。ここには、野生のタヌキやイノシシが生息している。私は過去に野生の熊を見たことがあるのだが、あれは大型犬の見間違いだったのであろうか?

 

 

三重県赤目四十八滝
 三重県の赤目温泉にある四十八滝。ハイキングコースのように遊歩道が整備されており、多数の滝を鑑賞しながら歩ける。終点にある滝までは距離にして約4キロ。往復約3時間のコースである。
 もう少し暖かくなれば、弁当を持って散策するのもいいものだろう。この日もカップルが弁当を仲良く食べていたが、とても寒そうだった。でも、2人の心はかなり暖かいのであろうが。
 かなりの急坂もあり、ある程度体力に自信がないと最後までは行けなさそうだ。

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