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新幹線新型のぞみ、700系車両登場!

その個性的(ダサイ?)スタイルの理由

 

現在、東海道・山陽新幹線には5種類の車両がある。初代の0系、2階建て車両で脚光を浴びた通称「グランドひかり」の100系、「のぞみ」号としてデビューした300系、世界最速で登場した500系、そして、今回登場したのが、700系である。

700系に関する話題で、電車大好き人3名「こだま君」・「ひかり君」・「のぞみ君」(匿名)の評論会の内容を公表する。さて、私はどれでしょう?

こだま:

みんな、新型の700系見た?

のぞみ:

見た見た。ダッサイデザインだなあ。500系ですごくかっこよくなったから、今度はどんだけかっこよくなるか超期待してたのに、なんじゃありゃあ!って感じだよ!

ひかり:

ほんまに。なんやあの先頭は?どえらい”くちばし”やで!あひるでもイメージしたんか?

のぞみ:

そう、俺も特に先頭の形状が気にいらんのよ。あのくちばしが!おまけに、中間車両なんて300系と変わんないじゃん。芸がないで!

ひかり:

300系の先頭だけ付け替えて「700系の新型です」っちゅうてんのとちゃう?今は不況やからのお。いちいち先頭まで見に行かんと分からんのやったら「おお、この電車700系やったんか!わしの乗る電車は300系なんじゃ!あぶないあぶない。間違うとこやったわ。まったくまぎらわしいのう!」ちゅうやつも出てくるで!

のぞみ:

そんなやつ出てくるかっ!ふつう行き先表示見るだろ!のぞみ何号どこ行きっていうやつ。

こだま:

みんなえらい言いようだね。確かに中間車両は300系とよく似てるよね。サイドの太いのと細い青のラインが逆転してるから、そこで区別出来るよ。それから、700系の先頭形状にはそれなりの理由があるわけなのよ。

ひかり:

どんな理由があるっちゅうねん?デザイナーがデザインしてる時に手元狂って線曲がったけど、書き直すのめんどいからゆうて、そのままにしといたとでもゆうんか?

こだま:

まず、500系デザインの経緯から話そうかな。なぜ500系はあんな形状となったか知ってる?

ひかり:

そらもう、速く走るんやったらあれぐらいとんがってんとあかんやろ。

のぞみ:

速いと言っても300系より時速30kmアップしただけだよ。あの形状だったら時速1000kmくらい出してもらわんとね。

こだま:

確かに、時速300kmにあのロングノーズでは性能を持て余しているんだよ、実際に。でもね、あのロングノーズを採用したきっかけは、トンネルにあるんだよ!

ひかり:

おお、トンネルで爆音が鳴るんやろ!「ちゅどかーん」って。たけしの「万物創世記」でやってたわ。

こだま:

そのとうり。300系で時速300kmでトンネルを通過すると、トンネルの出口で衝撃波が発生するんだ。これをなくすために、列車の先頭形状を緩やかにする必要があったんだよ。

のぞみ:

なるほどね。でも、そういうふうに進化していくんだったら、700系はもっと先頭の傾斜を緩やかにして、さらにかっこよくするだろ、ふつーは。3両目くらいまで傾斜させるとか

こだま:

500系のロングノーズ形状はかっこいいけど、欠点があるんだよ。写真を見ると分かると思うけど、先頭車両は3分の2しか乗客の乗るスペースが無いんだよ。つまり、同じ両数で比較すると、定員が少なくなるんだよ。

ひかり:

そおゆうたら、先頭の傾斜してる部分は運転席しか無いねんなあ。これまた運転席も狭そうやで。背の高い人やったらかがんで運転せなあかんがな!

こだま:

この500系の定員を考慮して開発されたのが、今回の700系なんだ。500系と同じ性能を確保しつつ、先頭の流線型部分長さが500系より3分の2程度に抑えた。抑えた分、サイドを削って、エアロストリーム型と言われるこのデザインになったわけさ。

のぞみ:

なるほどね。外観重視の500系に、内面重視の700系か。俺は、外観を取るな。人間なら内面を重視するけど。

ひかり:

うそつけ!あんたむっちゃメンクイやんけ!どこが「内面重視」やねん?

のぞみ:

うっ・・・。でも、これからは内面重視だよ。いままで外見だけで判断してどれだけ失敗したことか・・・。

ひかり:

ほな、あんた、もし、むちゃくちゃ性格は悪いけど常盤貴子似のGALと、天使のように性格はむっちゃいいけど野村沙知代似のおばさん、地球上にこの二人しかおらんで、どっちかと結婚せなあかんとしたら、どっちとるねん?

のぞみ:

うーーーん・・・、常盤貴子か、いいなあ・・・。

ひかり:

ほんま、懲りんやっちゃで。

こだま:

へー、のぞみくんは常盤貴子のファンなんだ。

今回デビューの700系は、過剰性能と言われる500系の過剰部分を削って、コスト削減に向けたわけで、その結果があの不評のデザインとなったわけなんだよ。これからの時代は、「かっこよさよりも使い勝手」となってゆくのか・・・

 

最近デビューした新幹線を見ると、ほとんど「エアロストリーム型」を採用している。長野新幹線(E2系)や、新型MAX(E4系)も、700系と似た形状となっている。今後の新幹線の基本形状は、「エアロストリーム型」となるだろうが、500系のような突飛な電車もたまには登場してほしい。

500系は、鋭い前頭部と丸い車体という、新しいデザインが次世代の新幹線を強調する結果となり、鉄道ファンや子供にとどまらず女性や一般の旅行者にも大いに関心をもたれることになった。この500系のようにアピール度の大きな車両を登場させ、人々の関心を集めることが、集客力アップさらには企業イメージアップに最もいい手段ではなかろうか?

 

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